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■平成29年/12月3日/ 東平尾第三13時開始
●N.ライオンズ 0−4 ホワイトスネイクス◯


NLi 101 051 0:9
WS 060 022 x:10

【敗戦投手】岸本 1敗
此上・重田・●岸本ー高橋・モーリス

■平成29年/12月3日/ 東平尾第三9時開始
●N.ライオンズ 0−4 福岡9ers

NL 000 000 0:0
9sii000 400 x:4

【敗戦投手】美澤 6勝5敗
●美澤ー翔平


■平成29年/11月26日/ 水産加工11時開始
●N.ライオンズ 6−7 中州ヤンキース◯

NY 042 001:7
NL 000 501:6

【敗戦投手】此上 4勝2敗1s
●此上・美澤・荒金ー高橋・翔平


■平成29年/11月19日/ 桧原運動公園13時開始
◯N.ライオンズ 6−0 オーシャンズ●

OC 000 000 0:0
NLi 000 006 0:6

【勝利投手】マーク 1勝
◯マークー高橋

【勝利打点】久保 1

■平成29年/11月12日/ 駕与丁公園10時開始
◯N.ライオンズ 6−1 早良区LOVE●

NL 000 203 1:6
SLi 000 001 0:1

【勝利投手】美澤 6勝4敗
◯美澤ー翔平

【勝利打点】美澤 3

【経過】
レギュラーシーズンを辛うじて3位でプレーオフ進出を決めたNL。
前年リーグ制覇したとはいえ、挑戦者の気持ちでプレーオフ準決勝に挑む。
相手はもはや11月プレーオフカードの風物詩となった早良区LOVE。

「当たっているバッターを3人並べて初回に先制するオーダーや」と指揮官。
自身を持って送り出す先頭は此上。惜しくも一ゴロで倒れると、2番天才松永。
巧みに右前安打で出塁すると透かさず2盗で得点圏へ。
その後2死3塁と先制のチャンスも無得点。

その裏。NL先発マウンドには満を持して美澤。
立ち上がり制球が定まらず四球と安打で1死満塁のピンチを作ってしまう。
負けたら終わりのプレーオフで相手に流れを1度たりとも渡したくない。
そして相手が放った打球はレフトへ。犠牲フライには十分だ。

レフトフライを捕球した荒金は中継の松永へ。ホームに投げても間に合わない。
投げる素振りを見せて、同じくタッチアップしていたセカンドランナーを追ってタッチする。
僅かにホーム突入のランナーよりも早くダブルプレー!無失点だ。助かった!このプレーは大きいぞ!

2回、3回と両先発の好投で両者1歩も譲らない。
「当たっているバッターを3人並べて4回に先制するオーダーや」と指揮官。

4回先頭のキャプテン岸本。
3-1からセンター前へ抜けると思われた打球を相手ショートが好捕。必死のパッチで激走し出塁をもぎ取った!
続く此上が痛烈な打球でライトを襲うと、松永もセンター前へ。無死満塁!
ミートテックを十分に着込んだ重量3番重田の火を噴くようなライナーをピッチャーが好捕!

「当たっているバッターを3人並べて4回に先制するオーダーや」
「4回に先制するオーダーや!」

1死満塁!ここでミスタープレーオフ4番美澤。好きな食べ物は肉とプレッシャー。
センター前に鋭い打球が抜けたぁー!2走の此上も好走だ!遂に均衡を破り、2点を先制!

2点はセーフティじゃないぞ。流れを渡すな!引き締めていくNL.。
勝利を更に引き寄せたいNLは6回表。
先頭のキャプテン岸本が四球で出塁すると此上の打球がサードのミスを誘い無死2、3塁。
2番松永の放ったこの日3安打目となる打球が左中間真っ二つ!待望の追加点だ!
6回に1点を失うも7回にはベテランダーオの中前タイムリーでダメ押しの6点目。

最終回、先発美澤はキッチリ3人で抑え、完投勝利でプレーオフ準決勝を突破。NLは2年連続で大一番を向かえる。



■平成29年/10月22日/ 駕与丁公園12時開始
◯N.ライオンズ 5−3 ホワイトナイツ●

WN 200 001 0:3
NLii 001 202 x:5

【勝利投手】美澤 5勝4敗
【セーブ】 此上 4勝1敗1s
◯美澤・此上ー高橋

【勝利打点】美澤 2

■平成29年/10月8日/ 駕与丁公園12時開始
●N.ライオンズ 1−10 早良区LOVE◯

NL 010 000 0:1
SL 311 050 X:10

【敗戦投手】此上 4勝1敗
●此上・久保・美澤ー中津

■平成29年/9月24日/ 駕与丁公園12時開始
●N.ライオンズ 4−6 福岡9ers◯

NL 000 040 0:4
9sii011 013 X:6

【敗戦投手】荒金 2敗2s
美澤・●荒金ー翔平

■平成29年/9月10日/ 駕与丁公園16時開始
◯N.ライオンズ 4−2 早良区LOVE●

SL 000 101 0:2
NL 202 000 x:4

【勝利投手】美澤 4勝4敗
◯美澤ー翔平

【勝利打点】美澤 1

■平成29年/8月27日/ 駕与丁公園8時開始
●N.ライオンズ 1−3 INODEN◯

NL 000 010 0:1
IDii 000 003 0:3

【敗戦投手】荒金 1敗2S
 美澤・●荒金ー高橋

■平成29年/8月20日/ 雁の巣3番9時開始
◯N.ライオンズ 6−3 ビギナーズ●

NL 001 005 0:6
BG 000 003 0:3

【勝利投手】美澤 4勝4敗
【セーブ】 荒金 2S
◯美澤・荒金ー翔平・高橋

【勝利打点】荒金 1

■平成29年/7月23日/ 駕与丁公園10時開始
◯N.ライオンズ 6−2 福岡ジャイアンツ●

NL 200 010 3:6
FG 020 000 0:2

【勝利投手】美澤 3勝4敗
◯美澤・荒金・此上ー翔平

【勝利打点】此上2

■平成29年/6月25日/ 駕与丁公園14時開始
◯N.ライオンズ 15−2 リクルート●

RT 020 0:2
NL 327 3:15

【勝利投手】此上 4勝
◯此上・美澤ー翔平

【勝利打点】モーリス 1

【本塁打】モーリス 1号(ソロ)

■平成29年/6月11日/駕与丁公園12時開始
●N.ライオンズ 1−2 Peeps◯

NL 000 100 :1
Plllll011 001 :2

【敗戦投手】美澤 2勝4敗
●美澤・荒金ー高橋

■平成29年/5月21日/ 太宰府北谷11時開始
●N.ライオンズ 3−4 早良区LOVE

NL 000 010 2:3
SL 102 001 X:4

【敗戦投手】美澤 2勝3敗
●美澤・荒金ー翔平

【本塁打】松永 1号(2ラン)


■平成29年/5月14日/ 駕与丁12時開始
△N.ライオンズ4-4ブルードッグス△

NL 200 100 10:4
BD 020 200 00:4

此上・荒金ー翔平


■平成29年/4月30日/ 雁ノ巣4番9時開始
○N.ライオンズ6-0博多マリーンズ●

NLp040 02:6
HM 000 00:0

【勝利投手】此上 3勝
○此上・荒金ー翔平

【勝利打点】此上 1

【経過】
前回は今季無敗中の福岡9ersとの接戦を制し、続くビギナーズ戦もシャットアウトとダブルヘッダーをいずれも0封と投手陣が好調。
この日も9ers戦を完封した美澤が先発。

しかし、ベンチ前でキャッチボールする美澤に異変が起こる。
腰の張りを訴え、本人の判断で登板を回避。

前回ダブルヘッダー2戦目を無失点に抑えた此上が急遽マウンドへ上がる。

1回は難なく無失点抑えると、2回表。
先頭モーリスが四球で歩き、続く高橋はもはや伝統芸の死球。
これに動揺したのか相手投手の制球が乱れ、4連続四死球で難なく先制。
その後もバッテリー間のエラーや松永の右前安打、翔平の中前タイムリーなどで4点を先制。

こうなると好調NL投手陣には十分な援護点。
3回を無難に抑えた此上。
ここまで18イニング無失点に抑えている投手陣で誰が記録を途切れさせるのか…。
そんな話題を突如持ち出し2番手荒金をマウンドへ送り出す優しいNLナイン。

ベンチからの心のこもったプレッシャーを背負いつつも好投する荒金。
最終回には重田の8400gタイムリー3ベースなどで2点を追加。
最後は3回まさかのライトゴロアウトに続き、今度はクリーンヒット!?
『おいおい!ウソだろー!』まさかのセンターゴロアウトと立て続けに2本のヒットを損した荒金。
優しいNLナインのプレッシャーを受けマウンドに上がるわ、外野ゴロアウト2つと有り得ない打席を優しいNLナインにイジられるわ散々の荒金。
しかし2イニング無失点に抑え、これで20イニング無失点のNL投手陣。
この調子で次戦からも連続無失点イニングを延ばしていきたい。

■平成29年/4月23日/ 駕与丁公園14時開始
◯N.ライオンズ 2−0 ビギナーズ●

BGi000 000 0:0
NLii000 020 x:2

【勝利投手】此上 2勝
【セーブ】 荒金 1S
◯此上・荒金ー高橋

【勝利打点】高橋 1

【経過】
これ以上ない展開で1試合目を終えたNL。しかし問題は2試合目だ。こんな時は必ずやってくる“燃え尽き症候群”。
なんとか緊張感を維持したい。が、しかし、ベンチはお通夜状態。いかん!誰か、喝を入れてくれ~!
「うぉぉぉ~~~~~」
雄叫びが、センター方向から聞こえてくる。
外野では見慣れないシルエットだ。
「空前絶後のぉ~!」
誰だ??松永だ~!
松永が、静かなるNL打線に喝を入れていく。

すると5回。それまでは両チーム0行進。先頭のモーリスがセンター前ヒットで出塁。この回に決めたい。
続くは第1試合のヒーロー・重田。この場面ではヒーローもクソもない。シゲチーが選択した打球は進塁打となるセカンドゴロ。
これぞNL野球だ!!
打席には高橋。この日は早朝から4試合連続、フルでキャッチャーとしてマスクを被り続けている。野球バカを通り越した、神だ!
心身共に疲労困憊、グダグダのはずの高橋が見せた一打は、得意の右中間!見事に間を破る先制のタイムリーツーベースヒットだ!!
ダテに毎度毎度、死球を食らい続けてるだけではない。ベースはしっかりとしたスイングを見せる、クリーンアップのスラッガーだ。
高橋の殊勲打で先制すると、続く此上が得意の流し打ち。ショートに追いつかれるも、コノ~の俊足に焦りボールが手につかない。その間に此上がベースを駆け抜ける。タイムリーだ!追加点だ!!

貴重な2点を奪えば、あとは強力投手陣の出番だ。
先発の此上は危なげなく5回無失点でゲームを作りマウンドを降りると、リリーフには“帰ってきた弾丸ストレート”荒金を登板させる。
いきなり厳しい場面でのぶっつけにも動じる事はなく、味方の好守にも助けられ、2イニングを無失点。
貫禄の投球で、この日NL2試合連続となる完封劇で締め括った。

■平成29年/4月23日/ 駕与丁公園12時開始
◯N.ライオンズ 2−0 福岡9ers●

9s 000 000 0:0
NL 000 200 x:2

【勝利投手】美澤 2勝2敗
◯美澤ー高橋

【勝利打点】松永 1

【経過】
安井のOasis婚から1週間。さらに、感動の記念試合に集結したNLオールスターズの勢いさながらにこの日のゲーム、ダブルヘッダーを迎えた。
新郎スラッガー・安井はこの日もユニホームの下にコルセットを巻いた状態でのベンチ入り。
しかし、「みんなの笑顔が見たいだけ。なぜなら……皆様あっての智也ですから」と、裏方の雑用に徹する。
早速、安井はスコアブックを開くと、こう記した。
『安井の結婚式の興奮冷めやらぬ五月晴れの中……』。
まず最初の相手は、リーグ参入以来、無敗の快進撃を続ける強豪チーム。
NLとしては昨年Vの意地を見せたいところだ。

先発は美澤。 ここぞという時には頼りになる、絶対的エースである。 たまの“やらかし”もあるにはあるが、首脳陣の信頼感は絶大だ。
しかも、やはりそこは大ベテラン。 立ち上がりから0を並べて、要所を締めていく。
0対0のまま3回、 先手を奪ったのは NLだ。
先頭の岸本が四球を選び出塁。選ぶ、というより、もぎ取った形に近い、ベテランらしい読み勝ちだ。
続く先頭の久保。何でもできる。が、策に溺れたくはない。キッチリと送りバントの構えから、絶妙な場所へ転がしていく。これが見事に決まり、内野安打となる。願ってもない、ノーアウト1、2塁だ!
ここで此上。 こんな場面で此上。指揮官の打順構成が見事に的中だ。此上は当然のように左右に打ち分けつつファウルし、最後も四球を選び、ノーアウトフルベースの大、大、大チャンスを演出。いいぞ、コノ~!!
それまで穏やかな表情で戦況を見ていた松永の顔が、打席に入った途端、一変する。これぞ、仕事人・松永の顔だ!!
狙いを定めた打席で松永は、ものの見事に速球を捉え切り、弾丸ライナーでのライト前クリーンヒット!値千金の先制タイムリーだ!!
だが、相手投手も一筋縄にはいかない。続く美澤、モーリスの強力クリーンアップが倒れて二死。誰もが最小得点での勝負になるかと覚悟した。が、しかし、NLにはまだ、ヤツがいる。重厚感漂う風貌で左打席に入る、左の長距離砲・重田だ。引っ張って捉えた打球はライト前へのタイムリーヒット。貴重な、キチョ~な追加点だ。先発の美澤に「あの2点目で楽になった」と言わしめた、値“億”金の一打で2点をリードした。
勇気を貰った美澤は最後まで緊張感を維持。強力相手打線に的を絞らせず、見事な完封勝利でゲームを締め括った。

■平成29年/4月16日/ 箱崎公園11時開始

○N.ライオンズ 9―5 シャークス●
NL 420 210 0 : 9
SH 100 004 0 : 5

【勝利投手】久保 1勝1敗
◯久保・翔平ー翔平・高橋
【勝利打点】なし

【経過】
遂に、この瞬間が訪れた。NL創設以来、初となる、オールタイム・オールスター・ドリームチームの誕生だ。
前日、NLきっての頼れる兄貴分、安井智也が遂に結婚。披露宴をNLメンバーで祝し、そのままの勢いでこの日の記念試合を迎えた。
だが、ただ単に浮かれているだけの安井ではない。
1ヶ月前、披露宴を控えても全力プレーを怠らない、誰からも目標とされるべき存在の安井は、守備機会でダイビングキャッチを試み胸部打撲、肋骨骨折の重症を負った。
それでも「自分の事はどうでもいい。チームが勝てばそれでいい」と意に介さず、結婚式にも衣装の下にコルセットを巻いて登場。
そんなプロ意識の塊を持つ男に、メンバー誰もがついていく。

この日の記念試合にも、かつての主力が続々と参戦表明だ。遥か沖縄・石垣島から駆けつけたSUNは、当時のままのコンディションを維持。
1番ファーストでフル出場だ。
さらに昨年、涙の別れを告げ、「辛いです……NLが大好きだから………」の言葉を遺して関東球団に移籍した樋口が、颯爽と凱旋。
こちらも当時のままのコンディションを維持し、4番レフトでの出場だ。
違う時代にNLでプレーした猛者たちが、この日は同じグランドで共に汗を流している。繋がった時代を懐かしむメモリアルゲームではなく、
NLを誇りとした選手たちが、真剣に勝ちを掴みに行っている。そんな姿は、先発投手の起用にも表れた。

当初、この日の先発予定だった、あの男のユニホームを身に纏い、久保がブルペンで投球練習。背番号11『T.IWAI』。
あの男も、一身上の都合により、この日のマウンドに立てなかった事は誰よりも辛いはずだ。
「ユニホーム忘れちゃったんで~」すっトボケてそう語った久保は、そんな岩井の想いを背負い、敢えて背番号11のユニホームに袖を通した。
あの男の意思を継ぐ弟分の久保らしい意気込みだ!

プレイボールが掛けられた。僅か1試合の夢の球宴だ。先頭の打席に、あの時のままの姿で、SUNが打席に入る。懐かしさが込み上げるが、SUNも感傷に浸ってはいない。兄貴分の安井に勝利をプレゼントするべく、石垣島から駆けつけたのだ。まずはキッチリと四球を選んでトップバッターとしての仕事を全うする。

1死から松永がレフト前ヒットを打ち、打席には樋口が向かう。その巨体ゆえに爪楊枝のように小さく見えるバットで、ぶぉんぶぉん!と素振りを繰り返す。あの頃のままの光景に、松永は100kmマラソンを完走した代償として傷めたふくらはぎをさすりながらベンチで涙した。
ネクストには樋口の弟分、モーリスが控える。厳しくも温かい指導を施してくれたパイセンの打席を、厳しい表情で見つめるモーリス。
いや、妥協を許さない師弟関係がそこに存在しているだけだ。決してモーリスのチンケな逆恨みではないはずだ。
「お前が何とかしろ!」樋口もしっかりと四球を選んで満塁の場面を演出し、モーリスにバトンを渡した。
塁上から厳しいパイセンの視線が突き刺さる。最近、やっとノビノビとプレーできていたはずのモーリスが、ここはプレッシャーに押し潰されるのか……と思ったのもつかの間、捉えた打球は、あっ!という間に左中間を破る先制の2点タイムリーツーベース!パイセンの頬にも涙がつたう感動の一打で、ベンチはお祭り騒ぎだ。

さらに打席には重田。NLの最も新しい歴史の1ページである重チーが、伝説の先輩たちに触発され、得意の打棒を爆発させる。
引っ張って長打か、と言わんばかりのスイングから放たれた打球は、逆方向めがけて一直線。
レフト線を破るタイムリーツーベースヒットで二者が生還。さらに2点を追加し、初回速攻で4点をもぎ取った。
マウンドには背番号11。懐かしの“タイワン”ユニホームの久保が上がる。七色の変化球を操る久保にとって、4点はあまりにも大きい援護点だ。
ありえない曲がりの鋭さを誇る“燃えプロ”スライダーが曲がり過ぎ、適度に荒れつつ1点を失う立ち上がり。「やはり岩井さんでした」と自嘲気味に語った。

2回もNLオールスターズの猛攻は止まらない。先頭は安井。前日は結婚披露宴、この日は記念試合。大歓声でスポットライトを浴びる快感に酔いしれつつも、仕事キッチリの四球を選ぶ。
塁に出てもスターは輝く。肋骨が折れてるのに、走るわけないのに、再三の牽制球を受け、最後は悪送球。
「え?走るの?」
二塁めがけて走り出そうとすると、ファーストと激突した挙げ句もんどりうってダウン。
痛さも笑いに変えるエンターティナーぶりで走塁妨害を獲得し、歩いて二塁へ。身体を張って歳上の先輩方に後を託していく。なんと礼儀正しい好青年なんだ!こんなお膳立てに応えないわけにはいかない。

今季ここまで“開幕”を迎えていなかった吉武のバットが目を覚まし、左中間を破るタイムリーツーベース。
走者の安井は、痛む胸部を気にする素振りも見せず、仕事人としての姿を見せ激走ホームインだ。先輩方を敬い、後輩たちには背中で何たるかを教え込んでいく。やはり安井智也、NLになくてはならない名プレイヤーだ!

さらにそうなると小田の真骨頂だ。どさくさに紛れて泥臭い内野ゴロを転がし、相手エラーを誘うとキッチリと追加点を奪い、6点リードとなる。
2死となりトップに戻りSUNの第二打席。「もうチーム打撃はいいぞ。思う存分フルスイングしていけ!」ベンチからやんやの大歓声を浴び、強振しての空振り三振。いいぞ、SUNの“ゼニが取れる空振り”が、時代を超えてNLに帰って来たぞ!

その裏には得点圏に走者を置いてピンチが続く。小刻みに得点を返されると嫌な場面だ。
打球はレフト方向へ。レフト樋口の守備範囲だ。が、しかし、樋口は早くから「センター!」を宣言。必死の形相で打球を追うセンター高橋。いくら何でも間に合うわけがない。打球が左中間に落ちた……と思われた次の瞬間、“ザ・ダイブ”が翔んだ!地上1メートルの高さで、あり得ない飛行姿勢でのダイビングキャッチだ!!
球場内はおろか、家族連れの観客までもがスタンディングオベーションだ。「いいもの見たね~~」「僕も野球選手になりたい!」「いい冥土の土産になったわい」。
時代を超えた同級生SUNとの運命の出会いを果たし、高橋のNL魂に再び火が点いた。

3回は樋口の第二打席。ややタイミングを外され内野フライに終わるも、あのスイングがNLに帰って来た事が嬉しい限りだ。
指揮官の頬に一筋の涙が光った。

4回先頭のモーリス。パイセンから厳しい眼差しと激励のヤジが飛びまくる。今日だけは安心して打席に入ってはいられない。すると今度は左中間を真っ二つに切り裂く特大のツーベースヒットで出塁だ。人間、追い込まれると、しっかりと結果を残すものである。
2死となるも、久保&中津の“願い叶え球へ”コンビが、四死球を選びチャンス拡大。
願ってもない場面で安井を打席に迎えると、「皆様あっての智也ですから」と言わんばかりに個人の欲望を捨て去り、チームの勝利に執念を燃やす押し出し四球。続く吉武も連続押し出しで8点目。

5回にはSUNの第3打席。ベンチ総出で身を乗り出し、とにかく1本欲しい打席で、見事に期待に応えてレフト線へのツーベースヒット!
この打撃が見たかったんだ!ベンチでは選手会長が溢れる涙をグッと堪えていた。
そんなSUNを絶対ホームに返してやる!時代を超えた同級生・高橋が捉えた打球は三遊間へ。俊足を生かし内野安打とする間に、こちらも俊足のSUNが本塁を陥れる好走塁を見せ、決定的な9点目をもぎ取った。

6回、試合展開から、おそらく最後になるであろう樋口の打席が回って来た。この得点差……後は、あのピンポン球のように打球を飛ばす、一発が見たい。狙うはヒトミママン&シモミグランマのいる関東方面へのフェンスオーバーだ!
ベンチの熱い想いを痛いほど感じる樋口も狙いを定める。鋭い打球は放物線ではなく、三塁手を強襲する内野安打となった。一発ではなかったものの、一本が出た。良かった……。ベンチでは安堵の表情で涙ぐむFUKA-MAXの表情をカメラが捉えた。

先発の久保は、「やっぱ岩井さんでしたね」と言わんばかりの尻上がりな投球で5回1失点。背番号11にそっと手を当てマウンドを降りる久保に、ベンチではダーオーの嗚咽が止まらない。まさに、記念試合に相応しい、感動の名場面が続出だ。
最後はNLが誇る豪腕クローザー・翔平が登板。
「あれ?真也さん、ボールに触ってないですよね?」と言わんばかりに、ライトを守るFUKA-MAXを右往左往、走らせまくるプレーを演出。泥臭~く失点しながらも球威で押しまくり、終盤を締め括った。

注目すべきは安井の第3打席が回って来るか、否か、だ。
常々、「皆様あっての智也ですから」が口癖の安井は、自らの記念試合でも主役の座を固辞し、下位打線に回っていたからだ。どこまで謙虚なんだ!が、しかし、誰からも愛される安井の為に、チームが一丸となって繋ぎに繋いでいく。
泣いても笑っても最終回だ。次はない。そして、無事に打順が回ってきた!しかも、前日の披露宴で、母校・生駒高校野球部同期生から贈られた記念ユニホームを着て、万感の表情で打席に入る安井。
ここでも時代を超えた仲間の想いが詰まった打席を迎え感無量の安井。“your my oasis”新妻がカメラを構え武運を祈る。感激の涙でボールが霞んで見えない。それでも痛む胸部を気にする事もなく、フルスイングでの空振り三振に終わった。

打席を外し、主審と相手ベンチに対し深々と頭を下げてベンチに戻ると、「いい絵とれてた?」と早速、自身のSNSに上げる準備にも余念がない。仕事の段取りだけは完璧だ。

残るはSUNにもう一打席、立たせたい!ただ、その一途な想いで下位打線が奮闘する。しかも、試合時間も残り少ない。攻撃が長引けば、SUNの前で打ち切られる可能性も高い。速攻勝負だ。
1死から吉武は「やってやるって!」と叫び2球目を叩いてピッチャー返しのセンター前ヒット。
続くFUKA-MAXはアウトカウントを増やすも初球を打っての内野ゴロで自害し2アウト。後はベテランの小田、岸本がSUNへの想いを乗せて繋いでいってくれるに違いない!
緊張感MAXのダーオーは瞑想する。「俺、頭から滝を浴びたんだよな。やってやんよー!」集中力を増した打席で見事にレフト前ヒット。
沸き上がるNLベンチ。
あとはキャプテンだ!打席で粘りに粘る。クサい球はカットし、意地でも出塁したい気持ちがネクストバッターサークルにも伝わる。
涙がこぼれないよう天を仰ぐSUN。再三の粘りに根負けした相手投手から四球をもぎ取った岸本は、ガッツポーズを決め、SUNへ指差しながら一塁へと歩く。
ここで主審が正式に「次がラストバッター」を宣言。時間ギリギリながらも、SUNの最終打席が回って来た~!もはや、あの頃のフルスイングしかない。求む!ホームランか、三振!
NLベンチのメンバー全員が立ち上がって見守る中、SUNは思い残す事なくフルスイングを連発。そして、最後は「ありったけの力でゲームを終わりたい」と言わんばかりのフルスイングで三振を喫しゲームセット。
夢のNLオールスターズ記念試合は、終わった。
が、しかし、夢を夢で終わらせない“野球愛”がそこにある限り、再びNLオールスターズは集結するだろう。
ありがとう、我が愛しきNLプレイヤーたちよ。
そしてまた、いつか、どこかで…………。

NLオールスター.JPG

■平成29年/3月26日/ 駕与丁公園16時開始

○シャークス 6―3 N.ライオンズ●

SH 000 000 6 : 6
NLii100 020 0 : 4

【敗戦投手】美澤 1勝2敗
●美澤ー高橋

■平成29年/3月12日/ 駕与丁公園10時開始

○INODEN 8―4 N.ライオンズ●

ID 000 611 0 : 8
NL000 000 4 : 4

【敗戦投手】美澤 1勝1敗
●美澤・久保ー高橋

■平成29年/3月12日/ 駕与丁公園12時開始
○N.ライオンズ 10―0 メイズスクラッピー●

NL 020 130 4 : 10
MS000 000 0 : 0

【勝利投手】此上 1勝
◯此上・翔平ー高橋

【勝利打点】重田 1

【経過】
今季初のダブルヘッダー。まずは、全精力を注ぎ込み、昨年の準Vチームに挑む。
が、しかし、この日も主砲モーリスを始め、主力を欠く打線に不安要素が募る。
将来的には“メジャー(キー局)”進出を目指す意向により、NL退団が決まった満振りのマツジュンはこの日がラストゲームとなる。早速、粋な計らいにより1番ショートでスタメン出場だ。得意の“満振り”も虚しく、ショートフライに倒れる。3回までは両チーム無得点。まさに“天王山”に相応しく、緊迫感漂う好ゲームとなる。
が、しかし、突如としてゲームが動いたのは4回だ。先発の美澤が、まさかの“エアポケット”に陥り、6失点。まさに、“まさか”の展開だ。
更にアクシデントが起こる。内野からの送球が逸れた上に微妙なショーバン。この日ファーストに入った安井は精一杯体を伸ばし倒れながらもキャッチを試みる。
あら?
胸部内側で嫌なサウンドが奏でた。
…痛いっす。“ポキ”×2っす。

5回にも1点、久保にスイッチしてもさらに1点を失い、点差は8点。万事休すか……と思われたが、ここから始まるザッツ・NLショーが凄まじい。
最終7回、先頭の松ジュンが、マン振りでサードゴロ。全力疾走で相手エラーを誘い出塁。この、全力疾走が脅威の武器になる!
続く安井の内野ゴロの間に走者を三塁に進め、クリーンアップを迎えるという“圧”を掛けると、浮き足立つ相手守備陣のエラーを誘うタイムリーエラーで1点を返す。
さらに2死となり、後がなくなるも、首の皮一枚でNLの執念が炸裂。高橋のお約束死球でベンチを盛り上げると、此上の打球も渋く三遊間へ。ひとり走者を返し、さらに送球が逸れる間にもうひとり生還。さらに、久保の打席ではバッテリーエラーでもう1点。遂に2点差。完全に流れは掴んだ!かと思われたが、無情にも試合時間の壁に阻まれる。ラストバッターの宣告を受けた中津も粘りに粘るも、最後は三振に倒れゲームセット。

間髪入れず2試合目。
ポキ2安井がDHに回り、ベテラン吉武が老体にムチ打ちファーストへ。
『ポキには気をつけろ〜』

1試合目の鬱憤を晴らすかのように2回、重田の内野ゴロと相手守備の乱れで2点を先制。すると、4回には松永のセンター前タイムリーで3点目。5回には度肝を抜く重田の当たりでライトオーバーの2点タイムリースリーベース。続く中津がレフト前クリーンヒットとなるタイムリーを放ち6点目。最終7回には、翔平の右中間2点タイムリー、重田のセンターオーバー2点タイムリー。大技攻勢で締め括り、投げては此上、翔平の磐石の投手リレーで完封勝利を飾った。

■平成29年2月26日 /駕与丁 /開始12時
●N.ライオンズ 1ー9 Peeps◯

P lll420 201 0:9
NL 100 000 0:1

【敗戦投手】久保 1敗
●久保・美澤・安井・岸本-中津

【経過】
2017年第2戦目はカップ戦1回戦。
開幕戦を勝利で飾り、出足好調のNL。
相手はリーグ発足時からの盟友peepsだ。

しかし、登板予定の投手が来ない。
インフル、仕事、手術。
あかん。足らへん。どうしよう。

カップ戦はルール規制がある為、フルイニングだと投手4人が必要だ。
とりあえず継投の後半は後で考えよう。

先発はNL若頭久保。
スクランブルな展開でも安定感が持ち味だ。
しかし、今回はいつもと違う。コントロールに苦しみ四球、押し出しを連発。立ち上がりにまさかの4点を失う。

相手投手は左の本格派。
1点づつ返していこう!キャプテンがベンチで鼓舞すると2死後、3番松永が四球で出塁すると、すかさず盗塁で2塁に到達すると、4番美澤の当たりはセンター前へ。松永が快足を飛ばして1点を返した。

2回も制球に苦しむ久保は四球で走者を溜めタイムリーを打たれる悪循環。2回を2安打ながら6点を失ってしまう。

4回、6回に2点、1点を失い防戦一方。
投手が足りなくなった最後のマウンドには誰がいくのか⁈
「俺が投げるぞ!」
怒号にも似た声がベンチ内に響き渡ると、不甲斐ない投手陣に喝を入れるべくキャプテン岸本がまさかの登板。
何年振りなのか記憶に無いぐらいの久々のマウンドへ。
内野ゴロ2つに内野フライ。難なく無失点に抑えると、投球はテンポだと言わんばかりに悠々とベンチへと引き返すキャプテン岸本。

あれ?思ってたより「いいっすねー」とか「ナイスピッチ」とか無くね?
0やん。久々やん。やるやん。ちょっとぐらい気使って褒めてくれてもええやん。

次戦頑張りましょう。

■平成29年2月12日 /駕与丁 /開始8時
◯N.ライオンズ 3ー2 ブルドッグス●

NL : 003 000 0 :3
B B: 200 000 0 :2

【勝利投手】美澤 1勝
◯美澤ー翔平

【勝利打点】安井 1

【経過】
いよいよ、NL14シーズン目のスタートを迎えた。昨年は悲願のV奪還を果たした。目指すは頂きの2連覇しかない!
まだ未公表ではあるが、春先にはNL14年の歴史上最大のサプライズマッチが待ち構えている。

そんな矢先、開幕戦にして肝心の主力を欠くハメになる。
核弾頭1番打者の久保、韋駄天フルスイングの松ジュン、クリーンアップでクラッチヒッターの高橋と大砲モーリス、下位打線の鬼と化すフカマックス、炎のストッパー金ヤン……ほぼ丸ごと1チーム分の主力たちがまさかの欠場だ。さすがの指揮官も頭を抱える。
が、しかし、この逆境を力に変えて来たのがNLだ。

指揮官の脳裏には、すでに開幕戦勝利のハイタッチしか浮かんでいなかった。
出場人数ギリギリ。寒波襲来の為、上着8枚に下着4枚に輪をかけて、くるぶしまで覆うベンチコート。史上稀にみる厚着を施してベンチに腰かけようとしていたベテランにも、「ファースト先発フル出場」の赤紙が切られた。もはや、逃げ道はない。
「あれ、重ちー痩せた?」「全然す」「なんか美澤の方が小さく見えるのは気のせいか」「中津、いつも通りの自然体。何かやってくれそうだ」
久々の集結にも、指揮官の“自主トレ成果チェック”に余念がない。じっくりと精査した末にスタメンを発表する。

先発マウンドには美澤が上がる。経験と実績、どれを取っても申し分ない。捕手翔平ちゃんとの“優勝バッテリー”で初回からエンジン全開だ!
が、しかし、エンジンがかかり切る前に、走者を出して犠打で送られ、あっけなく2点タイムリーを喫する。
あ~あ。という空気が充満するも、誰もが動じない。いつもの事だ。これから調子を上げてくるのは明白。そう信じたい。

2017年、チーム初安打は安井。見事なセンター前クリーンヒット。やはり、ツイてるねノッてるね、の男はひと味違う。しかし、起爆剤にはならず無得点に終わった。2点ビハインドのまま3回、そろそろ漂い出した重い空気を一掃したのは、キャプテンのひと振り。「打率10割!」の当たりはレフト前に転がるクリーンヒットだ。

ベテランの熱い想いに、後続が応えないわけにはいかない。トップに返り打席には此上。こんな時こそ頼りになるコノ~の当たりは、
これぞコノ~~的な流し打ちでレフト前ヒット。連打でチャンスを広げると、超・攻撃的2番に入った翔平。最低限、ランナーを進めるためにおっ付けた当たりはセカンドへ。しかし走者オールセーフとなり、願ったりのノーアウト満塁。一気にチャンスがキタ~~!クリーンアップで一気に大量得点だ~~!!
が、しかし、天才・松永、レジェンド美澤を持ってしても、相手エラーによる僅か1得点のみでツーアウト。ヤバい……NLベンチに焦りが見えた次の瞬間、忘れちゃならないこの男が待っていた。キングダム・安井だ!!

安井の当たりは基本に忠実なセンター前ヒット。二人の走者を迎え入れる逆転2点タイムリーだ!!止まらない「打率10割男」 の活躍で試合を一気にひっくり返った。
しかし、その裏に長打が出ると逆転を許す場面で打球がレフト左を襲う。欠場者が多い試合で慣れないレフトに就いた中津が懸命の後走!
精一杯伸ばしたグラブでがっちりキャッチ!試合の流れを呼び戻すビッグプレーだ!

そうなると後は先発マウンド美澤の独壇場だ。翔平ちゃんとのコンビネーションで初回の失点以降ゼロ行進。
結局、虎の子のリードを守り切ったNLが開幕戦白星スタートを飾った。